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プライベートバンカー [本]

久しぶりに自分用に本を買いました。
2人目の子供が生まれてから心の余裕が無く、全く本を買ってなかったので、2,3年ぶりになります。

去年は本当に忙しかったなー。
買収案件を一件クロージングさせたと思ったら新しい買収案件がスタートし、その合間に海外支店を設立したり中期経営計画の骨子を作成、更に自社と同程度の大型買収案件プロジェクトに参画したり。。

家に帰っても、湊の夜泣きがあったり、それで奥さんも寝不足になって、気の休まる時がなかったり。
子供2人で風邪を移し合い、その度に陸が中耳炎になり高熱を出したり。


普段は子育てと仕事で疲れて、そもそも本屋に行く余裕さえありませんでした。
今回父親の法要で1人帰省することになり、久しぶりに1人になる時間が出来たので、新大阪駅構内の本屋に立ち寄り、面白そうな本を見つけたので手に取ったのです。


「プライベートバンカー」。
山一証券の最期を描いた「しんがり」の作者である、清武英利さんの最新作です。

あの巨人のナベツネさんとやり合って、有名になった方ですね。
個人的に富裕層と付き合うプライベートバンカーに興味があったのですが、普段中々内実を知る機会がないので、買いました。

主人公は元野村証券の営業マン。
野村証券に嫌気をさして、シンガポールのプライベートバンカーに就職し、自分の顧客を横取りしようとする上司との戦いに奮闘します。

終盤は、主人公の物語から離れてしまい、あれれと言う感もありますが、富裕層は富裕層なりの悩みや孤独と向き合う場面は興味深いです。
ちなみに主人公は実名の実存する人物だと言うからスゴイ!


夜泣きだったり、国税からの泣き寝入りだったり、みんな色々な悩みを抱えているものです。




プライベートバンカー カネ守りと新富裕層

プライベートバンカー カネ守りと新富裕層

  • 作者: 清武 英利
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/07/13
  • メディア: 単行本



『ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体』 原田 曜平 [本]


ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体 (幻冬舎新書)

ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体 (幻冬舎新書)

  • 作者: 原田 曜平
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2014/01/30
  • メディア: 新書


★★★★

僕の地元は兵庫県明石市ですが、子供の時から広い世界を見てみたいなーと思っていたので、まずは日本の中心である東京、できれば海外でも仕事をしたいと夢見ていました。

今は東京に住んでおり、時々海外の仕事にも絡むので、僕のささやかな夢は叶ったと言えますが、一方で生まれた時から地元を出ず、一生地元で暮らす人を不思議に思っていました。
もっと外の世界を見たいと思わないんだろうか、と。

その人達は昔のように親の仕事をつがないといけないとか、経済的理由でというものではなく、自ら進んで地元にいるのです。
僕の兄二人もそうです。

しかも、今、そういう人達は増えています。

昔は憧れであった東京や大阪の大都市も、現在では情報の発達により、地元にいながら同じ情報が手に入るようになりました。
また、各地に立てられたショッピングモールに行けば、物理的にもそこそこの物が揃っています。

わざわざ都会に行く必要性を感じなくなり、自ら進んで地元にいて、小学校・中学校くらいの友達との絆を何より大切にする人達を、この本では「マイルドヤンキー」と定義しています。

「ビーバップ・ハイスクール」や「ろくでなし・ブルース」に出てきたバリバリのヤンキー1.0は、残存ヤンキーとして今も残っていますが、数は多くありません。
「池袋ウェストゲートパーク」で描かれたようなチーマーやカラーギャング達ヤンキー2.0はいなくなり、今はマイルドヤンキーがヤンキー3.0という訳です。

その変化は経済情勢とリンクしていると著者は言います。

バリバリのヤンキーが生まれた70~80年代は、日本がバブル景気に向かう時で大人は金儲けに忙しく、エリート社会人を効率的に生み出す為に、79年にセンター試験制が導入され、社会はどんどん学歴至上主義化していきました。
そうした制度に馴染めなかった者は、「落ちこぼれ」として邪魔者扱いされ、そんな制度を作った大人達は憎むべき対象でした。
夜中に窓ガラスを壊し、盗んだバイクで走り出し、いかにも悪いですよ、という格好で自らを社会に認めて貰う必要がありました。

チーマー達の時代は、情報過多の時代に自分は何者なのか分からなくなり、都会に出てキャラ設定をすることで自己顕示欲を満たしました。

ところが、バブル経済がはじけ、ゼロ年代以降の大人達は完全に自信を失い、脆弱な存在に成り下がっていましま。
反抗する必要もない大人なので、親と実家暮らしすることにも全く抵抗はなくなったのです。

マイルドヤンキーと聞いて昔のヤンキーをイメージすると違和感がありますが、地元が大好きな「地元族」が増えていると考えると納得できます。
ネットの発達、社会・経済の成熟により、グローバル社会で活躍する社会人が増える一方で、地元に閉じこもり満足感を得る人が増えており、今後の日本の消費動向を考える上で重要という視座は非常に興味深いですね。
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『(株)貧困大国アメリカ』 堤 未果 [本]


(株)貧困大国アメリカ (岩波新書)

(株)貧困大国アメリカ (岩波新書)

  • 作者: 堤 未果
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2013/06/28
  • メディア: 新書


★★★★

やっぱり、面白い。

『貧困大国アメリカ』で、我々日本人が潜在的に持っている、アメリカへの憧れや豊かな超大国というイメージを壊してくれました。

本作では、農業をメインテーマに、政府が企業に懐柔される様を描いています。

ただ、この面白さは掛け値なし、という訳ではありません。

データが恣意的であったり、数字の後付けが薄いと感じるからです。
例えば、政治献金なんてアメリカでは多かれ少なかれ、どこでもやっていることで、その額と全体に占める比率を示して貰わないと、説得力がない。

それでも、数字の羅列となって学術書みたいな無味乾燥さはなく、一貫して「99%」側に立つ、ノンフィクションとしての面白さがあります。

グローバル社会になれば、政府が国を超えて活動する優良企業をいかに誘致するかが重要となり、企業側は肥大化する企業規模により、政府に対する発言権も強くなります。

これを読むと、日本で農業の大規模化の必要性が語られていますが、アメリカの超大規模農業により、TPPが成立すれば、蟻と象のように一瞬で日本の農業が踏みにじられる危険性があるのがよく分かります。

半年間アメリカに行ってよく分かりしましたが、アメリカには食育という概念が中流以下には存在していません。
その点、豊かで健康的な食生活を手に入れられる日本は、これ以上ない幸せな環境なのです。

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『魂の経営』 古森 重隆 [本]


魂の経営

魂の経営

  • 作者: 古森 重隆
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2013/11/01
  • メディア: 単行本


★★★★

2011年にチャプター11(米国連邦破産法11条) を申請したアメリカのコダック。
2007年に最高益を計上した日本の富士フィルム。

かつて写真フィルム事業を主力とした2社の業績が非常に対照的で、富士フィルムが取った経営戦略に関心がある人は多いはず。
本書は2000年に富士フィルムの社長に就任した著者が、デジタルカメラの出現によって、主業の写真フィルム市場が年率2-30%もの勢いで消滅する会社の危機を、いかに乗り切ったかを語ったもの。

戦略はシンプルで、富士フィルムが持っていた強みである高い技術を棚卸し、既存市場、新規市場に当てはめて「勝ち続けられる事業」に経営資源を投資。
一般消費者向けには、富士フィルムが始めた化粧品ブランド「アスタリフト」が認知されていますが、一番大きかったのは液晶テレビに使われる偏光板保護フィルム向けの投資を、テレビの趨勢がプラズマテレビか液晶テレビになるか分からなかったタイミングで、大きく踏み切ったことでしょう。

コダックと富士フィルムが決定的に異なっていたのは、両者ともデジタル化の流れを分かっていながら、前者はあくまでも短期の利益に目を奪われて将来的な投資ができなかった一方、後者はデジタル化に向き合い、デジタル製品の開発にも積極的に取り組んでいたことです。
その証拠に、苦しい時期にも、年間2000億円の研究開発費を捻出し続けました。

戦略や経営理念を含蓄のある言葉でシンプルに語る本書は、ヤマト運輸の小倉昌男氏の名著『経営学』に通じるものがあります。
個人的には、以下の言葉が心に残りました。

企業の存亡の危機に際して、改革に反対する社員はいなかったし、もしいたとしても、やらなければいけないことを躊躇する要因にはならない。そんなことを気にするようでは、リーダーは務まらない。
ビジネスもある意味、勝つか負けるかの戦争であるが、どこの世界に、個々の作成遂行にあたって、兵隊一人ひとりの考えを慮って戦う指揮官がいるのか。また、敵軍が迫っている中、指揮官の命令に反発する兵士がどこにいるのか。


責任を持った判断をする為に、リーダーはしっかり流れを「読み」、未来を予測しなくてなりません。
その為に日頃から、「読む」訓練を続ける必要がある、と説く本書は、リーダーにも必見の書です。


小倉昌男 経営学

小倉昌男 経営学

  • 作者: 小倉 昌男
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 1999/10
  • メディア: 単行本



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『桐谷さんの株主優待ライフ』 桐谷 広人 [本]


桐谷さんの株主優待ライフ

桐谷さんの株主優待ライフ

  • 作者: 桐谷 広人
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2013/10/01
  • メディア: 単行本



東京の街を、立ち漕ぎ自転車で猛スピードで疾走する中年のおじさん。
目指す先は、株主優待で無料もしくは格安で使えるお店の数々。。。

最近、テレビでこうした桐谷さんの姿を見た方は多いんじゃないでしょうか。
僕も最近テレビでチラッと見て「なんだ、この面白いおじさんは!」とビックリしました。

一方で、株主優待の期限に追われ、アクセク東京の街中を自転車で走り回る姿は憐れでもありました。
そうした興味があったので、桐谷さんの書いた本を読んでみました。

まず驚かされるのは、本人も書いているように、アイドルの本みたく写真が随所に散りばめれ、ビジュアルライズされていること。
確かに、桐谷さんの生活、気になりますわな^^

更に驚くのは、桐谷さんは元プロ棋士だったんです!
「新手一生」で高名な升田幸三名人の弟子で、現役時代には「コンピュータ桐谷」の異名を取った、理論派棋士なんです。

現役時代から財テク棋士として知られ、2006年時点で時価3億円分を保有していましたが、リーマン・ショックや信用取引が裏目に出て、2013年時点で株式の時価は約5000万円にまで激減するという、胃の痛む日々を過ごしてきました。
アベノミクスで株式時価は1億円までに回復し、ようやく信用取引からは足を抜けられたようです。

信用取引は自動的に損切りされてしまう為、証拠金として現金が必要になってきます。
当時は家族からお金を借りるなどして、急場を凌ぐのですが、そこで生活する為に持っていた株主の株主優待を使い始めたのです。

あの株主優待生活には、そんな重い過去があったのですね。
他にも、女性と一度も恋愛をしたことがないとか、赤裸々に語るその姿は、哀愁を通り越して可愛いですね。

アイドルみたいに、一杯写真が載っている訳が分かりました笑


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『破綻する中国、繁栄する日本』 長谷川 慶太郎 [本]


破綻する中国、繁栄する日本

破綻する中国、繁栄する日本

  • 作者: 長谷川 慶太郎
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2014/01/31
  • メディア: 単行本


★★★

2009年に日本のGDPを抜いて、アメリカに次ぎ、世界ナンバー2の大国となった中国。
一人当たりGDPは日本の約10分の1ですが、人口が日本の10倍以上なので、国としてのGDPは日本より上、という訳です。

しかし、最近の中国の傍若無人ぶりには目を見張るものがあります。
尖閣諸島領有問題を始めとする日本への好戦的態度だけでなく、東南アジア各国に対する高圧的な態度で、ASEAN諸国全部を敵に回しています。

そんな中国の強権振りは、アメリカをも警戒させ、中国対世界の様相を呈してきています。
強い敵が現れると、「敵の敵は味方」というドラゴンボールみたくなってきました。

そんな自他共に認める大国となった中国ですが、内実はボロボロなんですよ、というのがこの本。
タイトル後半の、繁栄する日本、というのは取って付けた感がありますが、エコノミストの長谷川慶太郎さんが中国の軍事問題を中心に語る内容は刺激的です。

中国の空母は訓練されたパイロットが圧倒的に不足している、ガスダービンで動くので部品の摩耗が激しく連続航行ができず、カタパルトもない。
実際は原子力潜水艦も存在していない、戦車は鋼板が薄くアメリカ軍と戦えば全滅する、戦闘機も能力の差で日米が圧勝、とこんな感じです。

中国の内実については、始めの1ページに要約されています。
今、中国では激しい共産党と人民解放軍の間で権力闘争が繰り広げられています。そして、中国共産党にとって一番、厄介な存在だった人民解放軍の1つ瀋陽軍区が中国国家主席の周近平のコントロール下に置かれることになったのです。
これまで瀋陽軍区は共産党にとって「頭の痛い」存在でした。勝手な行動を取り、そのたびに周近平は窮地に立たされてきたのです。それまで、北朝鮮は国境を接している瀋陽軍区のコントロール下に置かれていました。
ですから、北朝鮮が実施してきた核開発、核実験やミサイル発射は瀋陽軍区が金正恩に命令して実行させたのです。そのたびに中国は北朝鮮の勝手な行動を許しているとして、国際社会から激しい批判にさらされてきました。そこで習近平はこうした事態から脱却するために、瀋陽軍区の幹部が経営しているシャドーバンキング救済を武器にして、瀋陽軍区の支配に乗り出したのです。それが成功しました。シャドーバンキングは大量の「理財商品」の償還ができずに、経営的に窮地に陥り、中央銀行である人民銀行から融資を受けなければ倒産する事態になったのです。

どこまで本当なのかよく分かりませんが、中国に対して日本が感じる脅威は、この格言に凝縮されているかもしれません。
「不安は直視すれば消滅する」。





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『わたし、解体はじめました -狩猟女子の暮らしづくり-』 畠山千春 [本]


わたし、解体はじめました ─狩猟女子の暮らしづくり─

わたし、解体はじめました ─狩猟女子の暮らしづくり─

  • 作者: 畠山千春
  • 出版社/メーカー: 木楽舎
  • 発売日: 2014/03/31
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


★★★

ショットガン一本で熊と至近距離で対峙する『熊撃ち』を読んで、一端の猟師気取りだった僕は、「平凡な女子」が猟師を始めたというこの本を手に取り、「どうせ解体を目の当たりにして、お肉が食べられなくなったとかでしょ」とタカをくくっていました。

東日本大震災をきっかけとして、自らの手で生きることの重要性を痛感した著者は、ネットで検索した内容を基に、初めて生きた鶏を締めます。
慌てて押さえたけれど、鶏の首から飛ぶ返り血を思いきり浴びてしまいました。力いっぱい暴れる鶏を、「ごめんね、ごめんね」と言いながら、一生懸命押さえる私。
おっかなびっくり鶏を締め、首を落としたあとは、もう鶏肉は食べられないかも、と思うものの、毛をむしりバーナーで産毛を焼く段になって、「ああ、美味しそう」のいう気持ちが生まれてきています。

意外とタフです笑

その後、自ら鶏の解体ワークショップを開催している内に、もっと動物と対等に向き合いたいという思いから、狩猟免許を取ります。
新米猟師の誕生です!

猟師と言っても、銃を持って獣を追いかけるマタギのようなものでなく、イノシシやシカの生態を理解し、罠を仕掛ける罠猟です。

罠にかかったイノシシを気絶させ、解体し、食べる。
ナイフが頸動脈には突き当たると首から血がピューッと噴き出しました。
一発で頸動脈を切ることができ、噴き出す血を見て、心のどこかでほっとしました。首元から血がどんどん流れ出てきます。脈打つ心臓がポンプの代わりになり、血をどんどん体外に出していくのです。
血の温かさでイノシシの首元の切り込みからうっすら湯気が出ています。雨よけに着ていたポンチョが赤く染まりました。
頸動脈を切ったことを確かめると、さっと後ろに引いて血が出切ってしまうのを待ちます。しばらくバタバタ暴れていたイノシシも、出血につれ動きが弱まってきます。
イノシシが倒れ、最後は足をピーンと突っ張り、動かなくなりました。

等身大の、現代の猟師を追体験することができます。





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『"リニア新幹線 巨大プロジェクトの「真実」』 橋山 禮治郎 [本]


リニア新幹線 巨大プロジェクトの「真実」 (集英社新書)

リニア新幹線 巨大プロジェクトの「真実」 (集英社新書)

  • 作者: 橋山 禮治郎
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2014/03/14
  • メディア: 新書


★★★

先日のゴールデンウィークは、東京から実家のある関西まで新幹線で帰りました。

新幹線を使っていつも思うのは、「たっかいなー」ということ。
帰ったのが平日の昼間だったので比較的空いていましたが、出張などで使う平日の朝や夜などはいつも一杯です。
つまり、JR東海はボロ儲けなのです。

実際、JR東海が運営する東海道新幹線の営業利益率は50%弱と群を抜いています。
そのJR東海は2007年4月に、そのボロ儲けの利益を、国鉄から分割された赤字の他のJR会社を助けるのではなく、リニア新幹線に注ぎ込むことを発表しました。

リニア新幹線と聞けば、電導の磁気で浮いて時速500km、東京・大阪間を1時間で結ぶ次世代「夢の超特急」という知識ぐらいしかありませんでしたので、この本を読んでみることにしました。
こうしたプロジェクトに対する本は、著者のスタンスを早めに理解することが早く読むポイントになります。

そのプロジェクトに好意的か、否定的か。
利害関係があるのか、ないのか。

表紙のそでにはこう書かれています。
最高時速500キロ超で、東京・大阪間を1時間で結ぶ「夢の超特急」リニア新幹線。しかし、その実像は、ほとんど知られていない。全区間の7割が地下走行で車窓は真っ暗。遠隔操作で運転手不在。乗り換えは不便で安全対策も環境対策も穴だらけ。中間駅建設は地方負担。新幹線の3~5倍の電力を消費。そして2045年の全線開通時には人口が24パーセント減少するにもかかわらず「移動需要は今より15パーセント増える」という不可解な試算・・・。

はい、この人、リニア新幹線嫌い~。
実際、否定的な内容が続きます。

確かに車窓のほとんどが真っ暗というのは知りませんでしたが、東京・大阪間を新幹線とほぼ変わらない値段で、1時間で行けるのなら僕はそちらを使いますね。
この前のGWも、本を読んでいたらあっという間の2時間半も、小さい子供を連れていると途中でグズッたりして、かなり長く感じました。

否定的な意見は課題を浮き彫りにするのには有効ですが、偏り過ぎているのも宜しくないですね。
かといって、結論ありきの甘々のプロジェクトも読んでて退屈だし。

賛成・反対の両端の意見と、知見の深い立場が中間の人の意見、この三者の意見を聞くのが物事の本質を理解する手っ取り早い方法です。





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『ルポ 終わらない戦争―イラク戦争後の中東』 別府 正一郎 [本]


ルポ 終わらない戦争――イラク戦争後の中東

ルポ 終わらない戦争――イラク戦争後の中東

  • 作者: 別府 正一郎
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2014/03/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


★★★

国連安保理の決議による承認を得ないまま、2003年にアメリカの武力侵攻によって開戦したイラク戦争は、開戦の大義である大量破壊兵器を見つけられなかったという点でアメリカにとって失敗でした。
しかし、その後フセインという重石を失ったイラクで、宗教派閥間の対立からイラク国民同士の内戦に、そして中東全体の混乱につながる「パンドラの箱」を開けてしまったという点で、国際的に大失敗だったのです。

イラク戦争による民間人の数を記録し続けてきたイギリスの民間団体「イラク・ボディー・アカウント」が発表したところによると、開戦後の10年で犠牲になった民間人はおよそ12万人。アメリカ軍やイラクの治安組織のメンバーも含めると、あわせて17万人が死亡した。
混乱はイラク国内にとどまらなかった。中東の心臓部に位置するイラクは、サウジアラビアやイラン、それにシリアやトルコなど六つの国と国境を接する。イラクの混乱は国境を越え、隣国や周辺国、さらには、アフリカにも及んだ。

イラク戦争が開けてしまった対立と分断の「パンドラの箱」は、閉じられることがないまま、いまも中東全域に衝撃波が広がり続けています。

日本は、遠い中東の、馴染みの薄いイスラム教徒の国の問題だと無関心で良い訳ではありません。
ペルシャ湾岸の産油国から、日本はほとんどの原油を輸入しており、ペルシャ湾は日本が輸入する原油のおよそ8割のタンカーが通過する、日本のエネルギー安全保障のかなめでもあり、生命線だからです。
これまで大筋で利害を共にしていたアメリカが、自国のシェール革命により中東への関心が薄まれば、今後中東の情勢は更に混沌とすることも予想されます。

そんな中でも、イラクの石油をめぐる進出競争は激しさを増しています。
イラクでは1980年のイラン・イラク戦争からの相次ぐ戦争の為に、手付かずの油田が多く、「最後のフロンティア」とも呼ばれ、日本の大手商社などの関心も高いようです。


本書はNHKの特集を中心とした構成になっている為、時系列や地理軸がバラバラで中東情勢に疎い人には分かりにくいです。
ただ、紛争下の緊張状態で取材してきた筆者による、生々しい現場を感じることができます。





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『稼ぐ力: 「仕事がなくなる」時代の新しい働き方』 大前 研一 [本]


稼ぐ力: 「仕事がなくなる」時代の新しい働き方

稼ぐ力: 「仕事がなくなる」時代の新しい働き方

  • 作者: 大前 研一
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2013/09/05
  • メディア: 単行本


★★★

大前研一さんの本。
タイトルは『稼ぐ力』。

それだけで、これまで大前さんの本を読んできた人には、本の内容の7割は推察できそうですが、実際7割は想定通りです笑。
でも、大前さんが凄いのは随所に本質を突いた見方を示してくれるので、やっぱり外すことはできません。
今でも、世界で何が起きているのか分析する為に、1日500本のニュースを読んでいるそうです。

この本は『週刊ポスト』の連載を中心に構成されているので、話題があちこちに飛びますが、マッキンゼーで大手企業のコンサルティングを担当してきた人とは思えない程、大手企業や日本政府に手厳しい発言が相次ぎます。

日本企業は政府に対して「面従腹背」で、経団連のトップに名を連ねているような企業は、安倍首相の賃上げ要請に唯々諾々と従う一方で海外に巨大工場を建設し、国内事業が厳しくなっても自分たちだけは生き延びていけるような体制を着々と整備している。

GEやIBMやネスレなど欧米のグローバル企業は、そういう給与体系の問題を適正化するために何十年もかけてさんざん試行錯誤した挙げ句、いろいろな調整弁の付いた今日の複雑な仕組みを作り上げてきたのである。それを実際の適用範囲は一部の上位職層に限るとするものの、あまりにシンプルに「世界第一」を前面に打ち出す説明をした柳井さんは、世界企業のこの30年くらいの血と汗の物語に疎かった、と言わざるを得ない。

本社部門が、役所と似ているのは「仕事量は与えられた時間を使い切るまで膨張する」、言い換えれば「人の数だけ仕事が増える」というパーキンソンの第一法則が当てはまることだ。
私が企業の関節業務を簡素化するコンサルティング業務を請け負った時は本社部門の人員の25~40%削減を目指し、まずはフォーマットの統一からスタートする。そうやって重複する間接業務をどんどん整理していくと、人員を25~40%削減しても、業務には何の支障もないのである。

グローバル企業を目指すなら、社長から見た時のお客さんまでの距離が、どの国でも同じでなければならない。国内と海外を区別しないで、お客さんがどこにいるか、を組織に反映しなくてはならない。世界に日本のような大市場がいくつあるか、という発想で、地域別ではなく国別対応にして、それぞれの国に国内同様の経営資源(ヒト、カネ、商品)を注ぐべきなのだ。

電子書籍リーダー「キンドル」を販売しているアマゾンは、いつの間にかキンドルのアプリをアップストアからiPhone、iPad、iPod touchに無料でダウンロードできるようにした。アマゾンは、自分は小売屋に徹してハードはアップルに寄生する道を選び、キンドルをiPadなどのアイコンの一つにしてしまったのである。ユーザーはiPad上の無料キンドルでアマゾンのキンドルストアから電子書籍を購読しているわけで、これだとアップルにはマージンが全く入らない。

マックはプライシングが歪んでいる。ハンバーガー単品の値段は100~490円でそれ相応だが、そこに原価が安いコーラなどのドリンクとフライドポテトを付けた「バリューセット」になると、途端に480~790円に跳ね上がる。実は「バリュー(価値ある)セット」とは、マックにとっての「バリュー」でもあるのだ。

マクド(関西出身者はこう呼ぶ笑)程、CMと現物の商品のギャップが大きい商品はないですよね。
CMではジューシーで盛り付けも綺麗でおいしそうだけど、実物はパサパサで盛り付けもおてなりの不味いこと。。。





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