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『ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体』 原田 曜平 [本]


ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体 (幻冬舎新書)

ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体 (幻冬舎新書)

  • 作者: 原田 曜平
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2014/01/30
  • メディア: 新書


★★★★

僕の地元は兵庫県明石市ですが、子供の時から広い世界を見てみたいなーと思っていたので、まずは日本の中心である東京、できれば海外でも仕事をしたいと夢見ていました。

今は東京に住んでおり、時々海外の仕事にも絡むので、僕のささやかな夢は叶ったと言えますが、一方で生まれた時から地元を出ず、一生地元で暮らす人を不思議に思っていました。
もっと外の世界を見たいと思わないんだろうか、と。

その人達は昔のように親の仕事をつがないといけないとか、経済的理由でというものではなく、自ら進んで地元にいるのです。
僕の兄二人もそうです。

しかも、今、そういう人達は増えています。

昔は憧れであった東京や大阪の大都市も、現在では情報の発達により、地元にいながら同じ情報が手に入るようになりました。
また、各地に立てられたショッピングモールに行けば、物理的にもそこそこの物が揃っています。

わざわざ都会に行く必要性を感じなくなり、自ら進んで地元にいて、小学校・中学校くらいの友達との絆を何より大切にする人達を、この本では「マイルドヤンキー」と定義しています。

「ビーバップ・ハイスクール」や「ろくでなし・ブルース」に出てきたバリバリのヤンキー1.0は、残存ヤンキーとして今も残っていますが、数は多くありません。
「池袋ウェストゲートパーク」で描かれたようなチーマーやカラーギャング達ヤンキー2.0はいなくなり、今はマイルドヤンキーがヤンキー3.0という訳です。

その変化は経済情勢とリンクしていると著者は言います。

バリバリのヤンキーが生まれた70~80年代は、日本がバブル景気に向かう時で大人は金儲けに忙しく、エリート社会人を効率的に生み出す為に、79年にセンター試験制が導入され、社会はどんどん学歴至上主義化していきました。
そうした制度に馴染めなかった者は、「落ちこぼれ」として邪魔者扱いされ、そんな制度を作った大人達は憎むべき対象でした。
夜中に窓ガラスを壊し、盗んだバイクで走り出し、いかにも悪いですよ、という格好で自らを社会に認めて貰う必要がありました。

チーマー達の時代は、情報過多の時代に自分は何者なのか分からなくなり、都会に出てキャラ設定をすることで自己顕示欲を満たしました。

ところが、バブル経済がはじけ、ゼロ年代以降の大人達は完全に自信を失い、脆弱な存在に成り下がっていましま。
反抗する必要もない大人なので、親と実家暮らしすることにも全く抵抗はなくなったのです。

マイルドヤンキーと聞いて昔のヤンキーをイメージすると違和感がありますが、地元が大好きな「地元族」が増えていると考えると納得できます。
ネットの発達、社会・経済の成熟により、グローバル社会で活躍する社会人が増える一方で、地元に閉じこもり満足感を得る人が増えており、今後の日本の消費動向を考える上で重要という視座は非常に興味深いですね。
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